【IFAコラム】富裕層の資産運用(運用の失敗例について)

2024年2月14日(水)

株式会社アイ・パートナーズフィナンシャルの所属IFA、亀井岬と申します。

金融資産を1億円以上保有される富裕層の方々からご相談をお受けしております。

専門家や機関投資家が愛用するブルームバーグの専用情報端末を利用し、債券分析やポートフォリオ分析を行っております。現在は数十世帯から数十億円の資産を仲介する証券口座で管理し、資産運用のアドバイスを行っております。

本日は「富裕層の資産運用(運用の失敗例について)」についてお話させていだければと存じます。最後までご覧いただけましたら幸いです。

目次

富裕層の資産運用(運用の失敗例について)

これから資産運用を始める方にとって、一助となるよう私が考える資産運用の失敗例についてお伝えしていきたいと思います。

・売買の頻度が多くなり、機会損失

・一括投資後、すぐにマーケットが急落

・過度なリスクを取った運用

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売買の頻度が多くなり、機会損失

まず最初に失敗例として思いつくのが売買頻度が高くなることによって、失敗する可能性が高くなってしまう事例です。

・上昇相場に乗り切れない

・マーケットが四六時中、気になってしまい気が休まらない

・担当者がついている場合は手数料も過大になる可能性

1.上昇相場に乗り切れない

短期売買において起こりがちな事態として、数%で利益確定をした後も株価が上昇し続けてしまい、長期的な上昇相場に全く乗れずに、利益を取り逃してしまうということです。

特にこのような事態が起こりがちなのが本業が落ち着き、時間的なゆとりが生まれた60代70代の投資家かと思っています。例えば定年退職あるいは代表取締役の退任等を通じて、仕事以外に時間を割くことができるようになった場合です。

約17年間の私のアドバイザー経験によると、リターンはマーケットと時間を使って向き合えばおのずと生まれてくるといった単純な話ではありません。マーケットと向き合い過ぎることでデメリットが生じる場合も多いと考えています。

例えばマーケットが今後こうなりそうだから、こうしておこうとか、こっちの銘柄の方が魅力的に見えるから、こっちを買おうなどと、無用な投資行動を追加してしまう可能性が生じることが挙げられます。

私自身は長期的な上昇相場においては、マーケットと向き合うよりもむしろ運用していることを意識しないで、ほったらかしにする方がパフォーマンスが良いのではないかと考えています。

ところが実際には売買の頻度を高め、分析を行い、また売買を行うといった手法で資産を築いた方が目立ちやすいために、そのような手法をとってしまう方が一定割合いらっしゃいます。

私自身はこのような短期トレーディングで億単位の資産を築けるような方は、例えば野球でいうとプロ野球の枠に収まらず、メジャーリーグでも活躍してしまうほど限られた確率でしか存在しないと考えています。

つまり本当に限られた人しか持ちえない才能ではないかと考えています。

よってそのような才能の持ち主が短期売買で成功したからといって同じ成果を目指すことは、自分もメジャーリーグで活躍出来ると考えてしまうことに等しいほど、現実的ではない行動だと思います。

マーケットが四六時中、気になってしまい気が休まらない

マーケットが気になってしまい気が休まらないという失敗は先ほど同様、短期売買に執着してしまう投資家に起こりがちな問題であると思います。

私自身、常日頃から申し上げていることはお金はあくまでも人生を豊かにするツールであり、資産運用はそのお金というツールを増やすための手段に過ぎないということです。

このように手段が目的化してしまい、日々の大切な家族の時間や本業の時間を捨ててまでマーケットと向き合ってしまう方が一定割合いらっしゃいます。

マーケットと向き合えば向き合うほどリターンが良くなるとは限らないわけですから、結果的に人生の限られた時間を無駄に過ごしてしまう危険性があると考えています。

私としてはマーケットと向き合い過ぎるということを避けるためにも、富裕層の方々には信頼できるアドバイザーに担当してもらうことをお勧めしたいと考えています。

3.担当者がついている場合は売買手数料も過大になる可能性

一方でアドバイザーの提案のもと、短期売買を繰り返すのは良いのかと言うと今度は別の問題が生じる可能性があると思っています。

それは売買手数料の問題です。一般的に自分自身でネット証券で売買する際の手数料に比べて、アドバイザーからアドバイスを受けて、売買を行う手数料は高くなる傾向にあります。

ここで私自身、重要だと考えている事は資産運用のアドバイザーだからと言って、一般的な個人投資家よりも個別銘柄の目利きが出来て、着実にリターンを稼ぎ出すことができるとは限らないということです。

むしろそんなアドバイザーがいるのであれば、アドバイザー自身の資産を億単位まで築き上げることも可能なはずですから、他人の資産運用のアドバイスを行い、手数料をいただいていることに私は違和感を感じます。

要するに私はアドバイザーの価値は売買の頻度を高めて、卓越した個別銘柄の選定能力を通じてリターンを稼ぎ出すことではないと考えています。

よってアドバイザーのアドバイスに頼った短期売買を追求する事は、売買手数料の分だけ損失が出やすくなり、結果的に運用が失敗しやすくなるのではないかと考えています。

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一括投資後、すぐにマーケットが急落

次に一括投資を行った場合の失敗例についてお伝えしていきたいと思います。

急落にひるみ、投資をやめてしまう

1.急落にひるみ、投資をやめてしまう

SNS上では積立投資か一括投資かといった議論が盛んに行われており、過去のデータを見ると一括投資の方が優れているとの記載が多く見られます。

しかし未来は分かりません。一括投資のデメリットとして、投資直後に急落した場合に冷静でいられるかといった問題があると思っています。

例えば1億円を相続により取得した富裕層の方がいたとします。人生初めての投資ですが、一括投資が良いと様々なSNSで書かれているので、1億円を株式中心のポートフォリオにまとめて投資を行ったとします。

その後3ヶ月でマーケットが急落し、為替も含めて2000万円の含み損失が出た結果、時価評価が8000万円となってしまいました。この方は冷静でいられるでしょうか。

投資経験が豊富な方であれば、同じような局面を何度か経験し、過去は結果的に数年をかけて投資元本以上に回復していることから、投資を継続しようと思われる方が多いかと思います。

一方で下落局面の経験がないと、今後も下落が続いて評価がもっと下がってしまうのではないかと、不安が不安を呼んでしまうかもしれません。

このように一括投資後すぐにマーケットの急落に巻き込まれてしまうと、不安に耐えきれず損切りを行い、さらに投資を行うこと自体もやめてしまうことが起こり得ます。

しかし過去のデータを見ると急落しても、結果的には時間をかけてマーケットが回復していることがほとんどです。

つまり急落したからといって投資をやめてしまうことは、過去を見る限りあまりにも短絡的な投資行動だと言えます。そしてこのような事態を避けるためにも、数回に分けて投資を行うことをお勧めしています。

結果的にマーケットが急落せず一括投資をしておいた方が良かったとしてもそれはそれで、最初に分割投資を行った資産額はしっかり増えているのだから、それで良いと思えるだけ余裕を持った心で投資と向き合っていただきたいです。

特に60代、70代などの世代は急落してからのマーケットの回復スピードによっては、投資金額に戻らないまま資産をどんどん取り崩す必要性が生じる可能性もあり、取り返しがつかない一括投資の事例となりかねません。

相場はシミュレーション通りにいきません。私としては一括ではなく分割した投資を行うことで、リスク分散を図った資産運用をお勧めしたいです。

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過度なリスクを取った運用

・集中投資

1.集中投資

投資家にとって、集中投資を行いたくなる業種や銘柄は過去のパフォーマンスが良い場合も多いのではないでしょうか。一方でそのような過去の値動きに安心して、過大な集中投資を行っている事例を目にします。

しかし裏を返すと過去上昇をしてきた分、企業の本来の価値以上に株価が上昇している可能性も存在します。そして集中投資は失敗すると投資家に取り返しのつかない致命傷を与える諸刃の剣であると思います。

例えばコロナバブルにおいては、ITセクターが巣ごもり消費の流れから大きく上昇しましたが、その後の下落は皆さまのご記憶にも新しいところかと思います。

また最近では高配当の銘柄に集中投資を行うことにも注目が集まっていますが、このような投資方法にも注意が必要です。

例えば60代や70代において退職金などである程度資金が得られた場合を考えてみましょう。退職金という一時的な所得は得られましたが、年収は大きく減少しました。

こういった場合、一定割合の富裕層が収入の減少を資産運用のリターンで埋めようと投資をされます。その際に好まれるのが高配当銘柄への分散投資です。

しかし一見分散投資に見えるこのような手法も、見方を変えると高い配当を出す限られた「株式」に集中投資を行っている投資方法とも言えます。

ここで重要な点は株式における配当は確実に約束されたものではないということです。高配当銘柄には常に注目が集まりがちですが、中には配当性向を必要以上に高くして、身の丈に合わない配当を行っている銘柄が存在します。

そういった銘柄が業績不振から、配当の減額や配当の停止を発表した場合、株価へのインパクトは大きく、1日で数十% 下落することも珍しくありません。

過去の株価が安定しているからといって、未来の株価も安定しているかどうかはわかりません。そして配当も未来永劫必ず支払われるかはわかりません。

このような株の性質を理解し、過度な期待に基づいた集中投資を避けることをお勧めしたいと思います。

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