【コラム】証券会社担当者?IFA?どちらに資産運用の相談を行うべきか
2023年10月19日(木)
株式会社アイ・パートナーズフィナンシャルの所属IFA、亀井岬と申します。
金融資産を1億円以上保有される富裕層の方々からご相談をお受けしております。
専門家や機関投資家が愛用するブルームバーグの専用情報端末を利用し、債券分析やポートフォリオ分析を行っております。現在は数十世帯から数十億円の資産を仲介する証券口座で管理し、資産運用のアドバイスを行っております。
本日は「証券会社担当者?IFA?どちらに資産運用の相談を行うべきか」についてお話させていだければと存じます。最後までご覧いただけましたら幸いです。
以下の関連記事はIFAとプライベートバンカーの違いについて解説した記事となります。IFAについてあまり詳しくない方は合わせてお読みください。
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証券会社担当者?IFA?どちらに資産運用の相談を行うべきか
皆様はIFAと証券会社担当者のどちらに資産運用について相談すべきか、明確なイメージが付きますか?今回は私の考えるそれぞれの担当者におけるメリットデメリットについてお伝えしたいと思います。
・証券会社の担当者へ相談を行うメリット・デメリット
・IFAへ相談を行うメリット・デメリット
証券会社の担当者へ相談を行うメリット・デメリット
私が17年間のアドバイザー経験の中で感じている、証券会社の担当者にご相談を行うかどうかを検討する際のメリット・デメリットについて以下のようなものが挙げられるかと思います。
・マーケット情報の充実(メリット)
・提携先が豊富(メリット)
・担当者が定期的に変わる場合が多い(デメリット)
・利益がIFAに比べてより多く求められる環境にある(デメリット)
- 1.ご提案資料の充実(メリット)
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やはり差が出やすいポイントとして、ご提案資料の充実度ではないでしょうか?個人事業主のIFAの場合、基本的には一人オーナーの性格が強いため、ご提案資料作成は基本的には独自に行う必要があります。
私は本記事の最後にも記載しておりますが、ブルームバーグという専用情報端末からデータを取得しておりますが、一般的なIFAはご提案資料としてお見せできる、データが少なくなる傾向にあると思います。
逆に証券会社においては、担当者とは別に、資料作成などの業務を中心に行う部署を配置している場合が多く、お客様にとってわかりやすい資料を提示される確率は高まると考えています。
- 2.提携先が豊富(メリット)
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日本におけるIFAの歴史はまだ30年も経っておりません。一方で証券会社は戦前からビジネスを展開しており、提携先との関係構築を行う時間がIFA業界に比べて潤沢にありました。
また大手証券会社ではグループ内に多種多様な企業を抱えていることもあり、証券業務以外の相談がしやすい環境にあると言えると思います。
- 3.担当者が定期的に変わる場合が多い(デメリット)
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個人的にはこの部分が相当なデメリットであると思います。大手証券会社でも転勤によるデメリットを緩和すべく、転勤までの期間を長めにする傾向が出ているという報道なども耳にします。
また大手証券会社の中でも転勤がない担当者が割合としては少ないですが、存在します。しかし転勤頻度が3年から5年に延びようが、大手証券会社の多くの担当者が定期的に転勤する状況は変わっておりません。
転勤におけるデメリットとして、私は大きく2点あると考えています。1点目は個人情報がより多くの担当者に知られてしまうということです。
担当が変わらないIFAの場合、そのIFAに金融資産、年収、家族構成などの個人的な情報を伝えるだけで済みます。一方で転勤を伴う担当者の場合、例えばその証券会社と20年間付き合うとして、担当者が5年に1回の低頻度で転勤した場合、4人の担当者が担当することになります。
また金融資産が億単位になれば、課長や支店長も顧客との面談に同席するなどして、情報をしっかり把握することになります。結果的にお客様の個人情報は証券会社との長いお付き合いの間に、20人前後に知られることになります。
次のデメリットとして、顧客の投資方針の確認、転勤時のご挨拶など、担当者の転勤の都度、本来不要である時間を顧客側が費やす必要があることです。富裕層の方々は本当に様々な投資方針や、お悩みをお持ちです。
そのお考えは担当者や上席が変わったとしてもデータ上は引き継がれていきます。一方でその富裕層のお考えを新しい担当者がパソコン上の文字で確認することと直接お客様から伺うのでは、印象や理解度に雲泥の差が生じると私は考えています。
顧客側で新担当者との理解のギャップを埋めるためには、担当者や上席が変わるたびに顧客側が同じ熱量で同じ時間を費やして、考えやお悩みを新担当者等に伝えていく必要が生じます。
これを上席を含めて二十人前後に行うわけですから、その労力や時間の消費は膨大なものになります。
- 4.利益がIFAに比べてより多く求められる環境にある(デメリット)
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基本的に大手証券会社は本体が上場している、あるいは親会社が上場している場合が多く見受けられます。つまり未上場の会社に比べて、多様な株主が存在し決算も公開していることから、利益向上に対する要望を、受けやすい立場にあると思われます。
このように継続的な利益成長を求められる立場にある証券会社に「正社員」として所属していた場合、担当者として組織の方向性に異を唱えながら業務を行っていくというのは、難しい場面もあるように見聞きします。
また先ほどの1番のメリットともに関係していますが、証券会社はそもそも資料作成にも正社員の人員を配置するなど、IFA業界に比べて、人件費などのコストが多くかかる状況にあります。
証券会社にとっての利益とは基本的には顧客からいただく手数料が中心となります。よってIFA業界に比べて証券会社が手数料も求められる立場にあると私は考えています。
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IFAへ相談を行うメリット・デメリット
一方でIFAに相談する際のメリット・デメリットについては以下のようなものがあるかと思います。
・原則的には同じ担当者が担当(メリット)
・アドバイザーのレベルに差がある(メリット・デメリット)
・商品ラインナップが豊富である可能性(メリット)
- 1.原則的には同じ担当者が担当(メリット)
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転勤のある担当者と違い個人事業主としてIFA活動を行っている場合、転勤という概念がそもそもありません。ですから、IFAが何かの理由でIFA業務を続けられないという状況にならない限り、担当者が変わるということは原則的には起こりにくいと考えられます。
つまり金融資産、年収、家族構成などの個人情報をお客様が伝える相手はIFAのみで済みますし、投資方針や個別のお悩みも担当者が変わるごとに時間を取って説明する必要もありません。
ライフプランの作成や一貫した投資方針に基づいたポートフォリオの管理など資産管理業務は同一の担当者が一生涯を持って担当すべき項目が多く含まれていると私は考えています。
レベルの高いIFAが見つかれば、その担当者に10年、20年と相談出来る環境が整うことが、ご相談者様にとっては最高の状況ではないかと私自身は考えております。
- 2.アドバイザーのレベルに差がある(メリット・デメリット)
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先ほどレベルの高いIFAが見つかればとお話させて頂きましたが、IFAに相談する場合アドバイザーのレベルに差があることには注意が必要であると考えています。
このような差が生じる理由として、IFAは証券外務資格を保有出来れば、基本的には誰でもなれる立場にあることが大きいと考えています。
証券外務員資格自体は資格試験の中では難易度は高くなく、勉強に時間さえかけることが出来れば、試験に受からないことはほとんどないと思います。
一方で野村證券の正社員に誰でもなることが出来るかというと、IFAとなるよりは何十倍も難しいと思います。正社員として野村證券に入社出来る倍率は相当に高いです。一方IFAは前職がどのような会社であろうが、上記資格試験に合格出来ればなることが出来ます。
当然ながら資格だけが必要なわけではなく、IFAはどこかの金融商品仲介業者(証券会社の代理店のような立場)に所属する必要があり、その代理店に所属する際に面接などを受ける場合が多いです。
また証券会社が定めるコンプライアンスと経済・商品知識を確認するための要件を満たす必要もあります。一方でそのような基準をクリア出来れば、IFAとして活動を行うことが出来ます。
このようにIFAとして活動するハードルは税理士や弁護士などの士業として活動するためのハードルに比べると圧倒的に低いと私は考えています。
よって弁護士や税理士の方々の中にもさまざまなレベルの方が存在するわけですから、IFAが一部報道では玉石混合と言われることは仕方のないことであると思います。
- 3.商品ラインナップが豊富である可能性(メリット)
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一般的な投資対象としては、株、債券、投資信託というものが挙げられます。このような投資対象の中で、まずラインナップとして差が出やすいのがインデックス投信を含む投資信託であると思います。
そして多くの方がご承知の通り、ネット証券の多くは大手証券会社と比べてインデックスを含む投資信託のラインナップが数倍多いということも珍しくなく、それらネット証券の仲介業務を行うIFAは大手証券会社より豊富なラインナップの中から投資信託のご提案が行えると言えます。
また債券に関しては、それぞれの証券会社にラインナップの特色があります。私自身は野村證券、三菱UFJメリルリンチPB証券を経て独立しましたが、現在債券のご提案に関しては過去最高のラインナップの中からご提案が出来ていると感じております。
一方でこの債券ラインナップに関しては仲介業を行う証券会社によっては、商品ラインナップの充実に積極的ではない会社があると私自身は感じており、すべてのIFAから充実したラインナップの債券提案が受けられるわけではないことは注意が必要です。
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私にご相談いただくメリット
- 専用情報端末を使ったポートフォリオ管理
- 専用情報端末を使った債券分析
- 蓄積された富裕層に対する資産運用アドバイスの経験
- 1.専用情報端末を使ったポートフォリオ管理
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私はプロの機関投資家も愛用するブルームバーグという専用情報端末を用いて、様々な分析を行っています。ブルームバーグは相応の費用がかかることもあり、IFAとして活動しているアドバイザーは日本に数千人存在しますが、このシステムを導入しているようなアドバイザーは1%もいないのではないでしょうか。
少なくとも私は過去1人しかお話を伺ったことはございません。ブルームバーグを用いることで、①ポートフォリオがどれだけのリスクを取って運用されているのか ② リーマンショックなどの大きなショックが起こった際の最大損失シミュレーション ③ ご相談者ごとの理想的な資産配分等の分析が行えます。
実際に分析を行わせて頂いたお客様からは、「リスクに非常に偏りがあったことがわかった。」「コストが掛かりすぎていることが知れて良かった。」など、さまざまなご感想を頂いております。
- 2.専用情報端末を使った債券分析
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債券は一般にはその情報が公開されていることが少ないため、上述のブルームバーグのような専用情報端末を用いた分析が欠かせません。債券の値動き分析、ご要望に合わせた債券の発掘など様々な側面でお役に立つお話をさせて頂いております。
- 3.蓄積された富裕層に対する資産運用アドバイスの経験
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野村證券では、シンガポール社費留学時代に数十人の海外プライベートバンカーと面談を行い、海外の運用手法を研究しました。また帰国後、超富裕層に対して資産運用アドバイスに従事したのち、三菱UFJメリルリンチPB証券に転職し、債券知識の研鑽に努め、現在までに16年に渡って富裕層の方々に対する資産運用アドバイスを行っております。
おわりに(富裕層の方々へ)
金融資産1億円以上の富裕層の方々は本当に様々なお悩みを抱えていらっしゃいます。私は16年間金融のプロフェッショナルとして、日本と海外で、富裕層のお客様のお役に立つべく、研鑽を積んで参りました。
どのようなお悩みでも構いません。よろしければ亀井岬までご相談くださいませ。この度は長文をお読みいただきまして、誠にありがとうございました。
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