【亀井岬IFAコラム】利下げ局面における債券投資について

2025年1月16日(木)

株式会社アイ・パートナーズフィナンシャルの所属IFA、亀井岬と申します。

金融資産を1億円以上保有される富裕層の方々からご相談をお受けしております。

専門家や機関投資家が愛用するブルームバーグの専用情報端末を利用し、債券分析やポートフォリオ分析を行っております。現在は数十世帯から数十億円の資産を仲介する証券口座で管理し、資産運用のアドバイスを行っております。

本日は「利下げ局面における債券投資」についてお話させていだければと存じます。最後までご覧いただけましたら幸いです。

目次

利下げ局面における債券投資について

2024年9月のFOMCにおいてアメリカの利下げが決定されたタイミングからすでにアメリカの短期金利は0.75%引き下げられています。

では同じタイミングから長期金利(米国10年国債利回り)も1%程度利回りが低下しているのでしょうか?実際は全くそのようにはなっておりません。

2024年9月の利下げ局面において3.7%台であった米国長期金利は、この記事を書いている2025年1月8日の時点で、 4.6%台にまで上昇しています。

利下げをしたのに長期金利が上昇しているのはなぜでしょうか?本日はこのような現象について考えていきたいと思います。本日のお話のポイントとしては以下二つとなります。

・短期金利と長期金利(米国10年債利回り)は異なることを理解する

・長期金利の構成要素について理解する

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短期金利と長期金利(米国10年債利回り)は異なることを理解する

私がホームページを通じてご相談を賜る場合によく耳にすることがあります。それは今後金利はどうなるのでしょうか?という質問です。

私はこのように聞かれた場合にまずは、金利というのは短期金利と長期金利(米国10年債利回り)に分けて考えるべきですというお話を申し上げています。

なぜならこれからご説明させていただくように、短期金利と長期金利(米国10年債利回り)は似て非なるものだからです。それではポイントについてお話させていただきます。

・短期金利(政策金利)を決めるのはFRBが開催するFOMC

・長期金利(米国10年債利回り)を決めるのは投資家

1.短期金利(政策金利)を決めるのはFRBが開催するFOMC

そもそも米国における短期金利とは、米国の民間銀行が連邦準備銀行に預けている準備預金を他の民間銀行に貸し付ける際の金利のことを言います。

この金利水準をいくらにするかどうかをFOMCで決めます。FOMCは連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略で、FRB(連邦準備制度理事会)が定期的に開く会合のことです。

FOMCは年8回開かれ、ここで決まった短期金利(政策金利)の誘導目標に対して、FRB(連邦準備制度理事会)が公開市場操作によって金利の誘導を行います。

つまり短期金利を決めているのはFRBと言えます。

2.長期金利(米国10年債利回り)を決めるのは投資家

一方で長期金利(米国10年国債利回り)は、債券市場参加者の将来の経済成長期待や物価上昇期待など、長期的な要因が加味されて市場で決定されます。

つまり長期金利は市場の期待や予測に大きく影響されるため、政策金利の変動が直ちに反映されるわけではありません。

以上のように短期金利と長期金利はその金利を決めるのがFRBなのか、市場参加者なのかといった大きな違いがあることについて確認頂きました。

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長期金利の構成要素について理解する

ここからはさらに深掘りして長期金利の決定要素について考えていきたいと思います。先ほど長期金利は債券市場参加者の将来の経済成長期待や物価上昇期待など、長期的な要因が加味されて市場で決定されると申し上げました。

では具体的にはどのような要素が長期金利の決定要因となるのでしょうか。一般的に長期金利は以下二つの構成要素で説明されると言われています。

①投資家が予想する将来の短期金利(政策金利)の平均

②タームプレミアム

ではそれぞれについて確認していきたいと思います。

・投資家が予想する将来の短期金利(政策金利)の平均

・タームプレミアム

1.投資家が予想する将来の短期金利(政策金利)の平均

投資家が予想する将来の短期金利(政策金利)の平均とはどのようなものでしょうか。例えば米国10年国債の利回りについて考えてみたいと思います。

この考え方において投資家は10年後の未来を想定して米国10年債に投資を行うのではなく、今後10年間にわたる毎年毎年の米国1年金利を予想して投資を行っていることになります。つまり長期金利は短期金利の予想の積み重ねであるという考え方に基づいて投資を行っていることとなります。

このように、長期金利は将来の短期金利の期待値を反映しており、その短期金利に対しては経済の見通しやインフレ予想など、さまざまな要因が影響を与えると言われています。

2.タームプレミアム

読み手の皆様は、米国債に10年間投資を行う場合に以下二つの選択肢の場合どちらがより不確実性が高いとお考えになるでしょうか?

・米国2年債を満期ごとに5回買い替えて合計10年間投資を行う

・米国10年債を一回だけ購入して10年間投資を行う

私は後者が不確実性が高いというふうに考えます。そして一般的にも一括で期間が長い債券に投資を行うほど、価格変動リスクや流動性リスクが高まると言われています。

タームプレミアムはこのように投資期間が長くなることで高まるリスクに上乗せで要求する金利のことを指します。

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私にご相談いただくメリット

今回の記事は皆さまのお悩みやご関心に沿うものとなっていたでしょうか?私は冒頭でお示ししましたように、金融資産を1億円以上保有される富裕層の方々から投資に関するご相談をお受けしております。

以下は手前味噌ではございますが、ご相談の際に特にご好評を頂き「亀井に相談して良かった。」とおっしゃっていただいているポイントでございます。

  • 専用情報端末を使ったリスク分析債券分析
  • 大学での講師経験に基づいたライフプラン作成
  • 蓄積された富裕層に対する資産運用アドバイスの経験
1.専用情報端末を使ったリスク分析・債券分析

私はプロの機関投資家も愛用するブルームバーグという専用情報端末を用いて、様々な分析を行っています

ブルームバーグは相応の費用がかかることもあり、IFAとして活動しているアドバイザーは日本に数千人存在しますが、このシステムを導入しているようなアドバイザーは1%もいないのではないでしょうか。

少なくとも私は過去1人しかお話を伺ったことはございません。ブルームバーグを用いることで、①ポートフォリオがどれだけのリスクを取って運用されているのか ② リーマンショックなどの大きなショックが起こった際の最大損失シミュレーション ③ ご相談者ごとの理想的な資産配分等の分析が行えます。

実際に分析を行わせて頂いたお客様からは、「リスクに非常に偏りがあったことがわかった。」など、さまざまなご感想を頂いております。

また債券は一般にはその情報が公開されていることが少ないため、上述のブルームバーグのような専用情報端末を用いた分析が欠かせません。債券の値動き分析、ご要望に合わせた債券の発掘など様々な側面でお役に立つお話をさせて頂いております。

2.大学での講師経験に基づいたライフプラン作成

私は年に26コマ、私立大学にて『投資教育・ライフプランニング』の講義を行っています。その経験で培ったライフプランニングの考え方に基づき、ご相談者様それぞれのお立場に合わせたライフプランニング作成を行っています。

3.蓄積された富裕層に対する資産運用アドバイスの経験

野村證券では、シンガポール社費留学時代に数十人の海外プライベートバンカーと面談を行い、海外の運用手法を研究しました。また帰国後、超富裕層に対して資産運用アドバイスに従事したのち、三菱UFJメリルリンチPB証券に転職し、債券知識の研鑽に努め、現在まで16年に亘って富裕層の方々に対する資産運用アドバイスを行っております。

どのようなお悩みでも構いません。よろしければ亀井岬までご相談くださいませ。この度は長文をお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

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本記事はある特定の投資目的や金融ポジション、あるいは特定のニーズにこたえたものではありません。将来的には予想通りの結果とならない可能性があります。本資料で取り上げられている投資対象や投資戦略の適正については投資アドバイスを受けることをお勧めします。投資利益あるいは投資対象の価格・価値は変動する可能性があり、投資収益が投資額を下回る場合もあります。

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