【投資のご相談事例】金利低下によるキャピタルゲイン狙いで債券を提案される富裕層のご相談者様

2023年11月22日(水)

株式会社アイ・パートナーズフィナンシャルの所属IFA、亀井岬と申します。

金融資産を1億円以上保有される富裕層の方々からご相談をお受けしております。

専門家や機関投資家が愛用するブルームバーグの専用情報端末を利用し、債券分析やポートフォリオ分析を行っております。現在は数十世帯の数十億円の資産に対して運用のアドバイスを行っております。

本日は直近の市場環境からお問合せを頂くことがございました相談内容について私の考えをお話したいと思います。

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目次

ご相談内容

直近ご相談いただくことが増えてきた内容は以下のようなものとなります。

  • 現在、金利低下によるキャピタルゲインを狙って債券提案をされているがどう思うか?

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私からのご提言

この、金利低下時の売却を見据えた債券提案について私の考えは大きく以下の4つに分かれるかと思います。

  • そもそも金利が下がるかは分からない
  • 再投資まで見据えた場合に経済合理性があるかどうか
  • 再投資時の債券の利回り比較は売却利回りで行うべき
  • 再投資先の債券利回りが高い場合は要注意
1.そもそも金利が下がるかは分からない

まず大前提として、金利が下がるかどうかは誰にもわからないということです。そのため、もし下がらなかったとしてもその商品を保有することが投資家にとって問題ないかというところまで見据えた商品選択を行う必要があると考えています。

一方で担当者としてはAというマーケット予想に基づいてBという商品を提案したい、という流れで提案を組み立てることが一般的だと思います。

その場合にその担当者がわざわざ、「Aという見通しが外れてCというマーケット環境になった場合は、このBという商品では良い結果が出ないかもしれません。」と言ってくれるかどうかは未知数です。

担当者としては提案が受け入れられにくくなる可能性が高まるため、見通しが外れた場合というシナリオまで考慮した提案を行う場合は少ないかもしれません。

今回の事例で申し上げると、長期金利低下時の途中売却を見据えた債券提案を行う場合、長期金利低下時に債券価格が上昇しやすいような債券、例えば長期債やクーポンが低い債券をご提案することが多いかと思います。

これはデュレーションと呼ばれる、金利の変化に対する債券の価格感応度を勘案した商品選択の一例となります。重要なことは長期金利が低下すると担当者が過信してしまった結果、お客様それぞれの投資経験、金融資産、ご年齢などを無視した債券提案となってはいないかしっかり確認する必要があるということです。

例えば長期金利の低下を強く担当者が信じていたとして、相続人のいない70歳の富裕層の方に20年満期の債券をご提案することはどうでしょうか?

うまく長期金利が低下すれば良いですが、逆に購入後、数年かけて長期金利が徐々に上がってしまった場合には債券を途中売却をすると損失が出る可能性も高まり、投資資金は10年単位で塩漬けとなるかもしれません。

ここで問題となることは、70歳の投資家はそもそも満期保有前提で購入していないため、途中売却が出来なかった場合でも投資家にとってキャッシュフローの問題がないか等の検討が、おろそかになってしまっている可能性があるということです。

投資家側としては、一つの相場想定に偏った商品選択を行わないことが賢明だと思います。

2.再投資まで見据えた場合に経済合理性があるかどうか

次に実際に長期金利が低下して途中売却したとして、再投資はどうするのか?という観点についてしっかり確認すべきだと考えます。

債券を途中売却する際には最大で、仲介する担当者と所属先の証券会社、仲介する債券ディーラーの3者から手数料を徴収される可能性があります。

また再投資で債券を購入する場合も同様に最大で、仲介する担当者と所属先の証券会社、仲介する債券ディーラーの3者から手数料を徴収される可能性があります。

つまり債券を途中売却し、さらに購入まで行うことで、都合最大6回の手数料を徴収される可能性が生じることとなります。

担当者がこのようなことを説明したうえで、それでも経済合理性に基づいて債券の売買の提案を行うのであれば十分傾聴に値する提案であると思います。

一方で担当者が「予想通り購入した債券の価格が上昇したので売りましょう。次はこれがいいと思うので買いましょう。」といったレベルの提案内容で、追加で負担する可能性のある手数料に関する説明が行われないとしたら、そのご提案に対してはより慎重に判断すべきであると思います。

3.再投資時の債券の利回り比較は売却利回りで行うべき

次に少し専門的になりますが、債券の売り買いを検討する際には、保有している債券の「売却利回り(ビット利回り)」と買付債券の「購入利回り(オファー利回り)」について注目することをおすすめします。

よくありがちな提案としては、「保有している債券が購入してから1年で10%上昇しました。もともと最終利回りは5%でしたので、上振れ部分は債券価格の上昇による将来の利回りの先食いという形になります。よって売却してはいかがでしょうか?また同時に別の債券を購入すると〇%の最終利回りとなります。」といったものです。

この提案で注意する必要があることは、売却する債券をそのまま保有した場合に得られる最終利回り(売却利回り)に関する話が一切ないことです。

これでは購入する債券との利回り比較が出来ず、購入を検討する債券が魅力的なものなのかを判断するための大きな指標が欠けてしまっています。

当然ながら債券の満期までの期間、格付け、社債か、国債か、弁済順位など、さまざまな要素で利回りは決定されますので、利回りの絶対値だけで比較することもナンセンスです。

しかし利回りは投資を決定するための一つの大きな要素であるため、そもそも現在の債券を売らずに保有した場合の最終利回りがいくらになるのかは把握すべき要素であると思っています。

4.再投資先の債券利回りが高い場合は要注意

最後の項目です。まず質問ですが、債券の売り買いを検討する際に皆様であればどちらの債券を魅力的に感じますか?前提として①②とも初回購入時点のドル建て債券の最終利回りは5%となります。

①購入した債券の価格が長期金利低下を理由に10%上昇した結果、売却利回りは4%まで下がっています。一方で別のAという債券を購入すると最終利回りが4.3%に上昇しますので売り買いを検討してはいかがでしょうか?

②購入した債券は価格が長期金利低下を理由に10%上昇した結果、売却利回りは4%まで下がっています。一方で別のBという債券を購入すると最終利回りが5.5%に上昇します。これは初回投資時点の5%を上回る利回りで魅力的ですので売り買いを検討してはいかがでしょうか?

このように提案された場合②を魅力的に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし重要なことは①、②ともになぜその利回りで購入出来るのかということをしっかり検討すべき提案であると思います。

今回は長くなりますのでわかりやすい②についてご説明します。購入した債券が長期金利低下を理由に価格が上昇し、売却利回りが4%まで下がっているにも関わらず、提案されているBという債券の最終利回りは5.5%となっているということです。

利回りを決める要素としては、満期までの期間、社債か国債か、債務の弁済順位、どの通貨建てか、発行体の信用力(CDS)、格付け等(まだまだあります)が挙げられます。

初回投資時点で5%であった保有債券の最終利回りが4%まで下がっている中、Bという債券は5.5%の最終利回りとなっています。基本的には2つの債券の利回りを決める要素がほとんど同じ場合、2つの債券は同じような最終利回りとなることが一般的です。

つまり2つの債券の利回り差が1.5%も出るということはBという債券が、現在保有している債券に比べて何かしらの要素が投資家にとって利回りを求めたくなる(リスクプレミアムを要求したくなる)状況にあると考えることが自然です。

このように初回投資時より高い利回りの債券を提案されると、投資家としては心が揺らいでしまいます。しかしその裏には保有債券以上の最終利回りを市場が要求するだけの明確な理由が存在するはずです。

投資家としてはその理由について明確にしてくれる担当者から債券購入を検討すべきではないしょうか?

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私にご相談いただくメリット

今回の記事は皆さまのお悩みやご関心に沿うものとなっていたでしょうか?私は冒頭でお示ししましたように、金融資産を1億円以上保有される富裕層の方々から投資に関するご相談をお受けしております。

以下は手前味噌ではございますが、ご相談の際に特にご好評を頂き「亀井に相談して良かった。」とおっしゃっていただいているポイントでございます。

  • 専用情報端末を使ったリスク分析債券分析
  • 大学での講師経験に基づいたライフプラン作成
  • 蓄積された富裕層に対する資産運用アドバイスの経験
1.専用情報端末を使ったリスク分析・債券分析

私はプロの機関投資家も愛用するブルームバーグという専用情報端末を用いて、様々な分析を行っています

ブルームバーグは相応の費用がかかることもあり、IFAとして活動しているアドバイザーは日本に数千人存在しますが、このシステムを導入しているようなアドバイザーは1%もいないのではないでしょうか。

少なくとも私は過去1人しかお話を伺ったことはございません。ブルームバーグを用いることで、①ポートフォリオがどれだけのリスクを取って運用されているのか ② リーマンショックなどの大きなショックが起こった際の最大損失シミュレーション ③ ご相談者ごとの理想的な資産配分等の分析が行えます。

実際に分析を行わせて頂いたお客様からは、「リスクに非常に偏りがあったことがわかった。」「コストが掛かりすぎていることが知れて良かった。」など、さまざまなご感想を頂いております。

また債券は一般にはその情報が公開されていることが少ないため、上述のブルームバーグのような専用情報端末を用いた分析が欠かせません。債券の値動き分析、ご要望に合わせた債券の発掘など様々な側面でお役に立つお話をさせて頂いております。

2.大学での講師経験に基づいたライフプラン作成

私は年に26コマ、私立大学にて『投資教育・ライフプランニング』の講義を行っています。その経験で培ったライフプランニングの考え方に基づき、ご相談者様それぞれのお立場に合わせたライフプランニング作成を行っています。

3.蓄積された富裕層に対する資産運用アドバイスの経験

野村證券では、シンガポール社費留学時代に数十人の海外プライベートバンカーと面談を行い、海外の運用手法を研究しました。また帰国後、超富裕層に対して資産運用アドバイスに従事したのち、三菱UFJメリルリンチPB証券に転職し、債券知識の研鑽に努め、現在までに16年に渡って富裕層の方々に対する資産運用アドバイスを行っております。

どのようなお悩みでも構いません。よろしければ亀井岬までご相談くださいませ。この度は長文をお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

ご相談

ポートフォリオ見直し、債券に関すること、資産承継、投資教育など、ご相談は以下のフォームよりお申込みくださいませ。(ご相談は金融資産1億円以上の富裕層の方々から賜っております

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株式会社アイ・パートナーズフィナンシャル

金融商品仲介業者  関東財務局長(金仲)登録番号 第314号

個別相談ではご紹介する商品等の勧誘を行う場合があります。各商品等にご投資いただく際には商品毎に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。 又、各商品等には価格の変動等による損失を生じる恐れがあります。

各商品等へのご投資にかかる手数料等およびリスクについては、当該商品等の契約締結前交付書面、目論見書、お客様向け資料等をよくお読みになり内容について十分にご理解ください。

所属金融商品取引業者等

楽天証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長 (金商)第195号
〈加入協会〉
日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会

株式会社SBI証券

金融商品取引業者 関東財務局長 (金商)第44号、商品先物取引業者
〈加入協会〉

日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会

あかつき証券株式会社

金融商品取引業者 関東財務局 (金商)第67号
(加入協会)

日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会

東海東京証券株式会社

金融商品取引業者 東海財務局長 (金商)第140号
〈加入協会〉
日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、一般社団法人日本STO協会

野村アセットマネジメント株式会社

金融商品取引業者 関東財務局長 (金商)第373号
〈加入協会〉
一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

・当社は所属金融商品取引業者等の代理権を有しておりません。

・当社は、いかなる名目によるかを問わず、その行う金融商品仲介業に関して、お客様から金銭若しくは有価証券の預託を受けることはありません。

・所属金融商品取引業者等が二以上ある場合、お客様が行おうとする取引につき、お客様が支払う金額または手数料等が所属金融商品取引業者等により異なる場合は、商品や取引をご案内する際にお知らせいたします。

・所属金融商品取引業者等が二以上ある場合は、お客様の取引の相手方となる所属金融商品取引業者等の商号または名称を商品や取引をご案内する際にお知らせいたします。

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